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コウェルアジア 社長クオン インタビュー

“ CO-WELL Asiaの最大の魅力は『人財』。採用はもちろん、自社での教育システム、福利厚生制度、新しい技術開発など将来への先行投資は惜しみ無く行う”

社長クオンさん

​​​​​​​​​​​​​​広報をしていて、よくメディアの方々にコウェルについてこう質問されます、『なぜ、大手企業に選ばれるのか、なぜエンジニアの離職率が低いのか、なぜ急成長を遂げているのか。』
その答えは、冒頭のコウェルアジア社長のクオンの言葉にもあるように、【人財】に対する強い思いがあるように感じます。
そこにはどのような背景があるのでしょうか?
そこで今回、“優秀なエンジニア集団”を率いていく秘訣、そして社長のクオンの「ひととなり」をインタビューから少しでも感じて頂ければ幸いです。



Q)コウェルとの出会いと現在までの経緯を教えて下さい。

A)実は、コウェル代表の廣瀬さんと私は2010年にお客さんと開発エンジニアという立場で出会いました。 最初は、私は開発側としてスマートフォン案件開発の受注を頂いていました。 その後、廣瀬さんの会社がオフショア事業を始めるということで声をかけて頂き一緒に仕事をすることになりました。
2011年頃は日本事業部として最初に5名のメンバーがいてブリッジSE(BSE)の仕事をやりながらチーム統括(テストエンジニア(QA)1名、開発エンジニア(デベロッパー)3名)をしていました。
1年後に50名まで増員しました。その時はまだベトナムに進出している日本企業が少なかったので日本語ができるブリッジSE(BSE)レベルの人材は結構豊富に採用できました。今、コウェルアジアでマネージャーとして働いているメンバーはこの時に採用しましたよ。
2014年までに170名まで増えました。余談ですがこの会社200名までは私が採用面接も行い一人一人に会いましたよ。今はもう難しいですが・・・。 それから日本事業部は現地法人を作り、2014年10月セタインターナショナルへとなり、2016年1月それまでアメリカ資本が50%ありましたが、資本関係がなくなり完全な日系企業になりました。
2016年6月コウェルアジアに社名変更、そのタイミングで社長に昇進しました。最初はブリッジSE(BSE)から社長になることに不安はありましたよ。でも、どんなことも経験だからと思い、少しずつ試行錯誤しながら、周りのメンバーにサポートしてもらいながらここまできた感じです。
廣瀬さんとの出会いで今でも覚えていることがあります。ハノイに視察に来られた時、他にいた周りの誰よりもベトナムのオフショアに対して興味を持っていて熱心でした。『現在どんな案件をやっているのか、これまでは何を開発してきたか等』質問攻めでかなり緊張したのを覚えています。 その視察中にベトナム料理店でランチをした際に、僕がメニュー選びに悩んでいると隣の席だった廣瀬さんから『今後マネージャーになるなら決断力がすごく大事だよ!1分以内に決めないと成長できないよ!!』と教えてもらいました。その記憶が強烈で忘れられません。(笑)

社長:Cuong-san



Q)コウェルアジアを知らない人に説明する時に一言で何と表わしますか?

A)一言ではなかなか難しいですね。(笑) でも私は1番最初にコウェルの社名の意味を必ず説明します。この社名は社員からアイディアを集めて決めたもので3つの意味があります。 ①日本語の発音で“越える”、②ベトナム中心にビジネスを展開しているというところから“越”(ベトナムは漢字で越南)、そして英語の“Co(共に)-Well(うまくいく)” この3つの意味を会社側のポリシーメッセージとしてよく伝えていますね。
その後、事業内容としてベンダー事業/オフショア事業/アウトソーシング/オフショア開発ビジネス等、普通皆が使っている技術や受注頂いた案件だけをこなすのではなく、R&Dや最新技術への先行投資も積極的に行なっていることも忘れずに言います。
現在コウェルジャパンに約50名の日本人エンジニアがいますが、お客様から求められるのは単純にコーディングとかプログラミングだけではありません。コンサルティングも含め上流工程を日本側が支援し、人材リソース部分をベトナム側が支援するスタンスです。 その仕組みは、特にベトナム法人の会社ではできないので強みの一つです。
また、開発後もテストフェーズが入ったり、AWSやクラウドインターフェースでお客様の本番環境へ対応でき、運用保守なども可能なのでソフトウェア開発でフルスタックサービスで対応できる会社ですね。
ソフトウェア開発をフルスタックで行える会社はそう多くないですし、他のオフショア開発企業とは一線を画しているので単純にオフショア開発というよりグローバル開発だと、自信を持ってお客様には説明しています。



Q)コウェルアジアのこれまでの歩みを振り返ってどんなことが一番大変でしたか?

A)覚えている限りでは2つの時期ですね。
一つ目は、日本事業部から法人になったことですね。日本事業部の170名を転籍させる形だったので経理や総務、人事などの事務方の役割も必要でしたし、会社を設立して制度を整えて、人材を揃えていくまでが大変だった。実質6ヶ月〜1年くらいの期間でしょうか、私自身色々な業務を兼務し、法律関係や社内調整、投資した資産の処理の事務手続きなど結構大変でした。
二つ目は、社名変更の時です。企業名として前社名は、採用ブランドの面でベトナムで知名度がありましたが“コウェル”は認知度が全くない中でのスタートでしたので現地エンジニア採用の際には苦労しました。

社内の様子



Q)コウェルアジアとして今最も注力していることは何ですか?

A)教育と採用ですね。他の企業と比べても教育については投資費用も制度の充実もこの規模の会社としては大きいものだと思います。
例えば、日本語教育は体制として、日本人講師3名、ベトナム人講師2名〜4名で行なっています。その他大学とも連携して日本語教育の寄付講座なども戦略的に行っています。ベトナム人講師は基礎を担当し、日本語能力試験でN3までのレベルでグループレッスン(週に1回〜2回日本人講師も対応)、N3以上はマンツーマンで日本人講師が担当します。この日本語教育は入社後希望すれば全社員誰でも受講することができます。
又、他の企業にはあまり見られないものですが、新卒の採用にも力を入れています。 2年前まで新卒の採用をしておらず、中途採用のみでした。しかし、私たちが求める水準に見合うエンジニアがなかなか中途採用で取れなくなってきたため、新卒採用を始めると共に新卒教育プログラムを作りました。QA(テストエンジニア)やiOS、Java、Rubyなど大学3、4年生の希望者を対象に入社前の2〜3ヶ月研修を受けてもらっています。
ある程度のレベルに到達(ボーダーライン有り)したら採用するかあるいはインターンとして成長がどこまでできるか見させてもらいます。入社前にある程度のベースを身につけてもらうことが大切だと考えています。きちんと教育せずに新卒を採用してしまうと後々業務や技術面で問題が出てくるので・・・。 その後、採用決定後マインドテストを受けてもらい、実際のプロジェクトへのアサインの参考にします。
日本語とフレッシャー教育、プロジェクトマネージャー教育、ブリッジSE(BSE)教育(日本語が話せるエンジニアのプログラム)など様々なプログラムがあります。それらのプログラムを受ける/受けないは、もちろんその社員次第なので面談などで意志確認をしてから実施していますよ。
入社後、さらに技術力をつけるための勉強会やテクニカル等の講座もあり、講師はコウェルアジアのテクニカルリーダー以上、BSE教育はマネージャークラス以上が対応することで役職者にとってもいい経験になっています。

社長:Cuong-san



Q)教育体系について詳しく教えて下さい

A)従来、コウェルアジアは、ベトナム随一の技術系大学出身の技術者や、日本の大手IT企業やSIerでの業務経験が豊富な技術者を採用し、高品質な技術をお客様へご提供する努力を続けていましたが、 近年ベトナムオフショア開発市場の一層の拡大に伴う、現地での有能な技術者の需要の高まりにより、以前より採用活動が楽では無くなっている現実があります。
そこでコウェルアジアでは、経験を重視した従来の採用活動と並行して、意欲的な若い技術者をより成長させる採用後の教育プログラム充実をスタートさせました。
この教育プログラムは、日本から現地開発センターへ、専任のスタッフを派遣して行われ、同プログラムを通じ、コウェルの技術者は、ブリッジSE(以下BSE)などへのキャリアアップに必要なスキルと経験の獲得が可能になります。キャリアパスを明確にすることで、彼らのモチベーションも高まり、将来の目標へ努力し続けていくことができるようになると考えています。
社員が成長していくことが、企業全体の成長に繋がり、やがてお客様のビジネスの成長に繋がっていく未来のため、教育プログラムを通じた人材マネジメントの構築強化を進めています。
ベトナム現地のBSEには自身の日本語能力をより高めることができるようなトレーニングを用意しており、より柔軟で円滑なコミュニケーションが出来るように日本語スキルに磨きをかけています。
当社では、オフショア開発のコミュニケーションを円滑に行うためには「日本語のわかるベトナム人技術者」を増やすことが重要と考えています。 通訳サービスの活用も適宜行っていますが、日本人同士でも技術知識のない人物を仲介して開発内容を伝えることはプロジェクトの阻害要因になります。 コミュニケーター(通訳)が非エンジニアの場合 、正しく仕様等を伝えることが難しくなるため、コウェルのベトナム人技術者は、一流の技術系大学出身者であり日本語が話せるという要素の他、日本での勤務経験・留学経験を重視して採用を進めています。 同時に前述した通り、社内では日本語に関する研修を積極的に行い、お客様に安心して開発をお任せいただけるような土壌づくりを日々行なっています。 BSEの日本語能力はもちろんのこと、全社員が日本語でコミュニケーションを行えるよう専門の日本語講師を雇用するなど各種トレーニングを用意しています。
日本語トレーニングは主に初級と中上級のレベル別にあり、初級は全社員を対象とした、日本語能力試験N3~N5級相当を目指すトレーニングベトナム人講師による講座で、実務的には、テキストチャットやビジネスメールでのやりとりを滞りなく行えるレベルを目標としています。 中・上級は主にBSEを対象とし、日本語能力試験N2級からN1級を目指すトレーニングで日本人講師が担当します。 このトレーニングでは、通常の座学のほか、ハノイ市街の映画館で上映されている日本のテレビドラマを鑑賞しに行くといったユニークなトレーニングも毎週行なっています。
教育とはちょっと違うかもしれませんが、社員が働きやすいようベトナムオフィスは、オフショア開発企業の中では珍しく、日本のようなデスク環境を実現しています。効率を求めてデスクを座席ギリギリの広さで配置するのではなく、スタッフ一人一人にあえて大きめのデスクを用意することで、ゆとりを持った空間を提供しています。 この広さはスタッフの評判も良く、結果的に生産性を向上させるという良い相乗効果を生み出しています。



Q)技術者体制拡充に向けて様々な取り組みをしていますが、例を挙げて教えてください.

A)技術力向上のトレーニングでは、マネジメント教育、PHP/JAVA/Perlなどのプログラミング技術教育、セキュリティ教育、QA教育などを実施し、開発サービスの強化・品質向上に努めています。
また年に数回BSE以上のマネージャークラスだけのKickoffミーティングも開催し、部門や課を越えて同年代のチームごとのワークショップも開催しています。仕事の進め方やマインドに特化した論理的思考力や課題解決、チームマネジメント、コーチングなどデベロッパー向けに特化した教育サポートも提供しています。
この他にも、現在OJTにて身に着けた知識を実際の現場でスキルとして活用できているかを経験豊富なBSEが見極め、サブBSEとしての実践トレーニングや日本での業務体験として最低6ヶ月間の日本出張による業務体験を通じ、実務に対応できるスキルの向上を目指す取り組みもありますね。



Q)ベトナムの方はプライベートや家族をとても大切にしているそうですが、福利厚生についてどんな制度/活動があるのですか?

A)コウェルは、女性社員にとってはすごくいい環境だと思います。 何故なら、全額お給料も出て、産休も6ヶ月間取れる。 この他制度として、社員旅行は年一回(昨年は国内旅行組と海外旅行組2つに別れて実地)、テトパーティ、設立記念パーティ(2ヶ月前から色々な活動ーサッカー大会など)等々・・・1年を通して社内イベントが盛り沢山です。 離職率が低い要因は福利厚生の充実にあるかもしれませんね。
コウェルアジアのスタッフは、仕事を忠実にこなしながらも、仲間や家族との時間をとても大切にしています。 勤務時間内では、3時がおやつの時間になっていて、時間になるとみんなで持ち寄ったお菓子を食べながら談笑し息抜きをしています。 オフィスには現地の学生や社会人向けに無償で受講が可能なITトレーニングセンターや、インターン学生向けの自習スペースが併設されています。今年5月にCafeスペースも完成したばかりです。



Q)最後に今後の目標を教えてください。

A)シンプルですよ、コウェルグループ全体として2〜3年内には社員数1,000名を目指しています。だから私は、より一層社員皆がいい仕事、いい生活、良い成長ができるように尽力していくだけです。

​​​​​​​社長:Cuong-san