Prepareコロナ、Afterコロナ、そしてWithコロナに向けて(4)

hayashi

オンラインツールでの工夫について


The author is Takahiro Hayashi.
Global Innovation Headquarters
Technology Promotion Div Director
I joined CO-WELL in September, 2013


ℹ️ 忙しい人のための要約
・「記録」を付けよう
・Slackは「連携」「通知」を設定した上でガイドラインを整備しよう
・この時代でドキュメンテーションツールに必要なのは「共有」です


在宅勤務が推奨されてから早2ヶ月以上が経過しました。私が在宅を始めたのは3月下旬なので、それでも1ヶ月以上です。
我が家には幼稚園に入りたての3歳児と0才5ヶ月の乳児がおるのですが、当然幼稚園も入園式前に休園が決まったわけで、3歳児と0歳児の魔物が蔓延る戦場に身を置くことで妻や家族との絆を深められた気がします。
支えてくれる周囲があってこその自分の仕事なのだと身に染みておる次第です。
同じ状況の同僚も当然おりまして、お子さんが会議に乱入してくる所を取引先の方々も含めて微笑ましく受け入れてくれる土壌が出来てきたのは、働き方改革が本当の意味で進む良い側面と捉えて行きたいと思う今日この頃です。

オンラインツールの工夫ー①オンラインメモツール

弊社では比較的長い時間、ベトナム在住のメンバーとリモートで協業してきました。
そのため、作業場所が自宅に変わってもチームメンバーとの間では何の違和感も無く仕事を続けられております。
既に当たり前になってしまっていることでも、ちょっとしたコツかも知れないと思える知見をご紹介できればと思います。

仕事の中心となるのはメモ帳だと私個人は考えています。
文章というのは最も基本となる情報の表現形態です。テキストで仕事のログを残し、それをSlackなどのコミュニケーションの場に展開したり、業務日誌や各種のレポートにまとめることに繋げられます。
ノートアプリは色々なものがありますが、仕事に使うならGoogle DocsやGoogle Keepあたりが良いのではないでしょうか。
Slackで自分宛にDMを書くのも、時間が分かってよいかも知れません。重要なのは「ローカル保存では無い」点です。今の時代は流石に少ないと思いますが、ローカルのテキストファイルに溜めていくのは避けましょう。

作業ログを残すようになったのは、技術系の仕事をしているとYak shaving(原典)になってしまうことが多々あり、ふと気付くと「何のためにこの作業をしていたんだったかな?」と立ち止まってしまうことが良くあるからです。これは、リモートワークになって他の人とやり取りしているときも、意外に効用があって良いです。
これをストイックに突き進めるとGTD(Getting Things Done)のタスクリストになるのかも知れませんが、そこまで気負わずに始めることが肝心かと思ってます。
現時点では、この作業メモは1週間に1枚という分け方で付けています。タイトルを2020w19(2020年19週目)とルール化しているのでタイトルに悩むことは無いです。ある技術者の方はGoogle Docs 1ファイルに延々と書き続けているとのことで、それはそれで試してみたい気もしますね。(参考リンク

オンラインツールの工夫ー②コミュニケーションツール

弊社では、チャットツールに関してはWindows Messenger、SkypeやHipchatを経て、今はSlackを使っています。社外の方々とのやり取りはGmailが多く、ビデオ会議はHangoutか最近はZoomも増えてきました。リアルタイム性の高さで並べると以下の様な感じでしょうか。
ビデオチャット > Slack > メール
ここでは主にSlackでの工夫についていくつかご紹介します。

②−1連携アプリ
Slackの連携アプリでは、以下の二つを入れておくと仕事が捗るかと思います。
・Google Calendar連携
・Google Drive連携
この連携の良いポイントは、人とのやり取りをSlackに集約できるという所です。
リンクだけで無く、会議への参加不参加表明、Hangout開始、コメントへの返信などSlack上で完結させられます。リンククリックでブラウザに移って数秒待って、というタイムロスが無くなりますので、直接的な効果があるでしょう。
Confluence連携をしておくとURLを貼ったときにタイトルが出てくるので地味に便利です。

②−2通知設定
当たり前すぎてあまり取り上げられないポイントかも知れませんが、コミュニケーションツールで疲れないコツは「通知」だと思っています。
Google Calendarで会議を招集すると、通常は呼ばれた人に通知が飛びます。通知の方法はメールだったりしますが、色々な所からスマホやデスクトップに通知が届いてしまうとそれだけで集中の妨げになります。
連携アプリの有無とは別に、通知を受ける場所を一箇所に決めてしまった方が良い、というのが私の意見です。
私の場合、Calendarに関する通知は全てSlackのCalendar連携だけに絞っています。macOSではFantasticalというカレンダーアプリを愛用しているのですが、これの通知もオフにしてます。通知の仕組みは使い手が徹底的にカスタマイズしないと、ただの害悪ですので手を抜かずに気をつけたいところです。
Slackでは、チャンネルごとに通知をカスタマイズできます。常に関係している訳では無いチャンネルだと、デフォルトの設定だとhereが使われると通知が飛んできて辛くなるケースがあります。そんなときは以下の設定パネルから「channelとhereも含む」チェックを外しましょう。


Slackツールの使い方

②−3チャット整理
口頭ベースのやり取りだけの時代、相手が他の人と話をしている場合は順番を待っていました。今は違います。次から次へと問いかけのメッセージが飛んできます。そうすると、色々なチャンネルに自分宛のメンションがあり、どれに回答したかも見失ってしまうことも多くなりがちです。
そんなときに役立つのが「メンション&リアクション」というパネルです。以下の情報を時系列に並べてくれます。
・自分の発言に対するリアクション
・自分宛のメンション

「ブックマーク」パネルは、そのままブックマークした発言を「ブックマークした日時の降順」で並べてくれます。
自分発信のものはこういった工夫で追いかけやすくなりますので、活用してみてください。

問題は自分が投げたものに対する返信に、自分宛のメンションが無い場合です。(私も良くやってしまうのですが)
機能的な工夫で解消できない部分のストレスを減らすためには、ガイドライン作りが重要になってくるでしょう。

⚠️ 気をつけるポイント
・色々な話題が並行する状況では意識的にスレッドを使った方が良いし、むしろ自分からスレッドを立てるべし
・ダラダラ長文を書くのではなく、適宜箇条書きを活用して要点を理解しやすくする
・特定の相手とやり取りしているなら、全ての発言に必ずメンションを付ける
⇒相手が自分と同じ状況でチャットしているなら、いっそコールして音声・ビデオ会議にしてしまった方が良いです
・「お疲れ様です」で区切らない、頭にメンションを並べない(通知で要件が分かるようにするため)
・自分のステータスは正確に設定しておき、相手のステータスも見るようにする

状況に応じてこのような事を念頭に置いてチャットを活用していければ、要らぬストレスを溜めずにすむ場面も多いかと思います。



ドキュメンテーション用ツール

弊社で使っているドキュメンテーション用のツールは主に以下の3種類があります。
・Office 365
・Google Drive
・Confluence
どれも一長一短があると思いますので、ここでは選定する場合の観点について考えの一つをご紹介します。

・Office 365: 昔からのオフィススイート定番。 過去の資産が無ければ選択する強い理由は無いが、社外とのファイル共有でどうしても必要になる場合があり捨てにくい。

・Google Drive: ファイル共有を基点にして発展してきた。 スプレッドシートは業務上同時に参照することが多いため、この共有機能のためだけにExcelよりもこちらを選択すべきとすら思える。 スクリプトをマクロ登録することで生産性が劇的に向上するので、活用していきたい。

・Confluence : Wikiの思想から派生したビジネス向けのWiki。 Google Driveだと点の共有になりがちだが、Confluenceだと「協働で仕事をする場」を上手く表現する余地がある。 スペース、ページ、ユーザーに対するウォッチなどGoogle Driveには無い「共有を補助する機能」が充実している。

どのようなドキュメントを作り、それぞれ必要な機能性があるのかを整理してみます。


種類
主な要素
弊社での主なツール
活用例
社内資料 業務日誌、報告書を含む様々な不定形の資料 テキスト Confluence

上司と1on1の時間を取りにくい場合、日報・週報という形でレビュー機能を活用すれば互いの拘束時間を同期せずに済む。
Confluenceは部下やスペースをウォッチすることが出来るため、自分のスペースに書いてくれるだけで良い。
ただし、こういった報告が義務になってしまったり、当たり障りの無い事しか書かなくなると意味が無くなってしまうことに注意。

議事録 会議のアジェンダ・議事録 テキスト Googleドキュメント / Confluence

オンライン会議では、ネットワーク品質の影響を受けてしまい参加者によって発言が明確に聞き取れない場合が多い。そのため議事録は必須である。
また、議事録を負担にしないために事前のアジェンダを元に会議を進めながらアジェンダを更新していけば、会議終了と同時に議事録も完成している状況に出来る。
Google Meetsのチャット機能は途中参加者には過去の分が見えないので、別途GoogleドキュメントやConfluenceの同時編集機能で共有しながら会議を進めると良い。

提案資料 プレゼン資料 混合 PowerPoint / Googleスライド

発表者が慣れたツールで作るのが最も効率が良い。
レビューコメントはPowerPointでもスライドでも、同等に付けることが可能であるためあまり差が無い。

管理用資料 スプレッドシート Googleスプレッドシート

海外出張計画表のようなものを作った場合、定期的にレポートが欲しい場合がある。
そんなときはGoogle Apps Scriptで直近1週間の計画をSlackに通知する、ということが簡単なスクリプトで書けてしまう。
こういうネットならではの芸当はExcelで実現するには手間がかかるため、スプレッドシートの独壇場になっているのではないか。

SWIPE



※ 技術者としては、技術系のドキュメントの方が重要であったりしますが、それはそれで観点が変わってしまうのでここでは割愛します。
弊社の活用例から考えると、プレゼン資料以外はほぼ「共有」することが前提だったり価値が増します。
各プロダクトごとに機能性を満たすかどうかを整理したものが以下です。
リモートワークツール
今の所、Confluenceを共有の中心として、ドキュメント自体はGoogle Driveで作り込んでいくのが弊社のスタイルとなっています。



まとめ

個人の仕事の中心とするメモツール、コミュニケーションツール、ドキュメンテーションツールという三つについてご紹介しました。
オンラインツールについては色々な観点があり、弊社もまだまだ試しながら使い方を固めている途上でもあります。
一つ言えるのは、仕事のオンラインツールにおいては個人・単体で完結するものはほとんどなく、他の人との共有・コラボ環境がどの程度整っているか、または連携可能なAPIの口を持っているかが重要なポイントだと考えています。
今回ご紹介した基本ツール以外にも、RedmineやGitlabといったツールで行っているときにどのように連携して情報の整理・把握をすれば効果的に仕事が進められるのか。
より技術者の日々の業務に近いツール群の活用方法については別の機会にご紹介できればと思います。

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