Prepareコロナ、Afterコロナ、そしてWithコロナに向けて(5)

Ishijima

当社のリアルなリモートワーク事情
(人材開発室)


The author is Takanori Ishijima.
Global Innovation Headquarters
HR Development Div Director
I joined CO-WELL in May, 2018


この度、新型コロナウイルスによって亡くなられた方に謹んでお悔み申し上げますとともに、 被患されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。
私が本記事を執筆中の5月18日時点においての当社のリモートワークの状況ですが、ベトナムでは、4月23日より外出制限措置が一部緩和されたことにより当社のスタッフも5月4日から全員オフィスでの業務を再開しました。品川本社では引き続き緊急事態宣言の対象地域となっており在宅での勤務が継続しています。※5月18日時点

私は、コウェルグループ全体の人材開発の統括責任者として、技術者の教育企画・運営推進を行っています。当社も今回のコロナ対策では人が密になるような状況を作らないように集合制の教育休止を余儀なくされましたが、多様なオンラインツールを活用するように環境をシフトすることで教育継続を行うことができました。
今回のブログでは当社の技術者教育についてリモートワーク時の対応とも併せてご紹介できればと思います。

1.当社の技術教育

コウェルグループは設立以来成長を続け2020年4月現在の社員数は日本国内で75名、ベトナムで378名となっています。何と言っても、グローバルアウトソーシング(オフショア開発)企業として当社のコアコンピタンスは優秀な技術者で、特に開発拠点となるベトナムにおける技術教育には力を入れています。
エンジニア技術教育
コロナ拡大の影響で3月中旬~下旬にかけては「密」をさけるために集合教育は断念せざるをえませんでした。この間、開発チームがリモートワーク移行の準備をおこなうのと並行して、教育チームもリモートトレーニングの準備を行っていました。
実は、教育の拡充を図っていくためには集合制では時間的制約、研修室・研修用PC等の物理的制約、担当講師のローテーション過多などの課題が予見されていたため、兼ねてからこれら課題の一助としてオンライン研修の準備を進めていたのです。2週間の教育休止期間中にこれらの準備を前倒しすることで在宅勤務に移行するとともに教育を再開しました。以降でオンラインでの研修事例を紹介します。

1.1ー共通教育

今期から技術者全員を対象に3期に分けて共通教育を実施しています。共通教育は、開発現場での実践的なハウトゥに加え、当社で実際にあったBAD PRACTICEの共有等でカリキュラム構成されます。コンテンツは当社で内製しシニア技術者が講師を務めます。当社のノウハウが詰まった研修です。

技術教育スケジュール

HangoutsMeetツールの使い方

①テレビ会議ツールのHangouts Meetで教育開催。先ずは講師による資料を使っての講義時間。


HangoutsMeetツールの使い方

②チャット機能を使って受講者からのコメントを集め不明点等はリアルタイムにフィードバックします。

③研修終了後には確認クイズを実施して理解度をフォローアップします。

1.2ー専門技術教育

当社が得意とするオープンソースのECサイト構築ソフトウエアMagento2の研修です。
実際に画面上でソースコードを見ながらプログラミング研修をすすめていきます。こちらはSkypeを使用しています。オンライン研修の初回終了時に受講者アンケートを実施して課題をまとめました。通信状況が悪くなると音声が途切れてしまい重要な部分を聞き洩らしてしまっていたことがわかり、重要なポイントはできるだけ資料に記載するように見直しました。


Magento2の研修

Magento2の研修

1.3ー日本語教育

当社ではグローバルアウトソーシング(オフショア開発)企業として社員の日本語教育にも力を入れています。教育専門のセクションを設置して、ベトナム人講師3名、日本人教師3名を正社員採用し年間を通じて日本語教育コースを実施しています。受講者数は延べ80人余になります。お客様と直接コミュニケーションするBSEはもちろん、開発者、QAも志をもって勉強を続けています。コースは、①N5・N4:初級クラス、②N2・N3:試験対策コース、③マンツーマンオンライン会話レッスン、の3つに分かれています。

日本語教育もマンツーマンオンライン会話レッスン以外のコースはコロナの影響で一旦休止となりました。コロナ拡大の折、初級クラスでは反転授業とアクティブラーニングを施行するという取組みが進んでおり1年分のビデオ講座がまもなく完成を迎えていました。これらを活用して文法・語彙・漢字を学ぶビデオ視聴とマンツーマンオンライン会話レッスンを組み合わせてクラスを再開させました。受講後にはGoogle Formによるテストにより受講者の理解度を確認したり、Facebookでクラス毎のグループチャネルを作って授業以外の時間でも担当講師が受講者をフォローできるようコミュニケーション方法にも工夫を凝らしました。

◎反転授業
授業と復習の学習を「反転」させ、授業前に知識取得を行い、授業では体験型ワーク等を行う形態の授業。

◎アクティブラーニング
グループワーク、ディスカッション等、受講生が自主的・能動的に取り組む学習形態。



1.4ーフレッシャー教育

ベトナムのフレッシャー教育の対象者は大学4年生の学生が対象です。
主に、ベトナムの理工系No.1のハノイ工科大学(HUST)をはじめ、ハノイ国家大学工科大学(UET)、郵政電信工学院(PTIT)の学生を選抜し、PHP/Laravel、Java言語等の基礎から実践力を高めるための育成プログラムを実施しています。
育成プログラムの履修者の中から「地頭の良さ」、「努力する姿勢」、「コミュニケーション力」も見極めながら成績優秀者を即戦力として採用します。規制緩和され大学授業も再開しましたが、依然として校内イベント等は禁止されており下期の対象者募集は8月以降に見送られましたが、新規LMS(教育マネジメントシステム)の活用、新言語教育カリキュラムの構想など再開に向けて準備を進めています。

1.5ーバングラデシュエンジニア企業インターンシップ

当社は2019年からB-JET生の日本採用を行っています。今期は3名のバングラデシュ人エンジニアが2020年3月末に来日して4月から宮崎大学に3ヶ月の短期留学をしながら当社の企業インターンシップとして技術研修と日本語レッスンを行う計画でしたが、こちらもコロナの影響による航空各社の運行規制などの理由から延期になってしまいました。

※B-JET(Bangladesh-Japan ICT Engineers’ Training Program) 独立行政法人国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクトの一環として2017年11月より開始した、バングラデシュICT人材向けの日本就職をターゲットとしたトレーニングプログラム。
https://www.jica.go.jp/bangladesh/bangland/b-jet.html

彼らの来日を心待ちにしていた当社としてはとても残念でしたが、早期戦力化を図るために企業インターンシップは計画通り4月から開催することにしました。企業インターンシップは来日後も宮崎と東京、ベトナムオフィスからリモートで行う予定でしたので特段の問題はありませんでした。

バングラデシュICT人材

バングラデシュICT人材研修

※社会人としての心構えについてのワークショップを行っています。まだ日本語勉強中の彼らへの教育は英語で行います。Hangouts Meetの機能を使って字幕をオンにすると、リアルタイムで話している言葉がテキストで表示されるので英語が苦手な私でもテキストを読むことで内容を理解するのに役立ちます。さらに、Google翻訳を使うと(あら便利!)、英語字幕を日本語に翻訳してくれるのでやりとりの概要が良くわかります。とても便利な機能で助かっています。

おわりに

上記で紹介した研修以外にも、新技術勉強会や英会話レッスン、社外の教育コンテンツを動画で学習するサービスの活用等、コロナの影響下にあって当社の技術者教育は進化を遂げました。
当社のバリューである「人と世界と、育つ企業」の永続的な実現に向け、当社の技術者ひとりひとりの更なる成長に向けて新たな人材育成施策に取組んで参りたいと思います。

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