5ブランド・5.6万SKUを統合。
Adobe Commerceで実現した大規模D2Cプラットフォーム

導入前の課題

  • M&Aによるシステム乱立で会員IDが分断され、ブランド横断のLTV施策が打てなかった。
  • 5.6万点を超える商品データに対し、既存システムでは検索性や表示パフォーマンスが限界に
  • 既存の代理店商流を尊重しつつ、いかに直接販売(D2C)を拡大するかという戦略的課題。

導入後の効果

  • サイト統合と消耗品の直販化により、リニューアル後の年度売上は前年比+30%を達成。
  • 統合された顧客データに基づくセグメンテーションにより、クロスセルの機会が最大化。
  • 複数システムの維持管理が一本化され、新規サービスへのリソース投資が可能に。
  • プロジェクト概要と課題

M&Aによる「システムの継ぎ接ぎ」が、顧客理解の壁に

L社様は、積極的なM&Aによって事業を拡大してきた結果、社内に5つの事業ブランドと、それに紐づく複数のECサイト・会員基盤が共存する状態にありました。経営層が抱いていた危機感は、「自社のファンが、ブランドを跨いでどのような購買行動をしているかが見えない」という点でした。
また、取り扱い商品は5.6万点という膨大な数にのぼり、プロユーザーが求める「型番による正確な検索」と、一般消費者が求める「イメージによる直感的な検索」を両立させることは、これまでのレガシーなシステムでは不可能でした。
本プロジェクトは、単なるサイトリニューアルではなく、「L社グループ全体を一つのデジタルプラットフォームとして再定義する」という、大規模な組織変革を伴う挑戦でした。

  • 提案内容

ID共通化による「個客」の可視化と、代理店と共存するD2C戦略

お客様が掲げられた、全ブランドを単一プラットフォームへ統合する「ワンプラットフォーム戦略」の実現に向け、当社はマルチブランド管理に強みを持つAdobe Commerceを基盤としたシステム構築を担いました。
最大のポイントは、ブランドを跨いだ「会員IDの共通化」の実装です。これにより顧客一人ひとりの行動履歴を一元管理し、グループ全体でのLTV最大化を図る基盤を整えました。 また、D2C展開においては、既存の代理店商流と共存する「ハイブリッド・モデル」を構築。代理店と競合しにくい「定期交換部品や消耗品」の直販に主軸を置くことで、関係性を維持しながらメーカーが顧客と直接つながる仕組みを具現化しました。

  • 実施内容

5.6万SKUを支える基盤構築と、NPSに基づくアジャイルなCX改善

大規模プロジェクトゆえの複雑性を解消するため、Adobe Commerceの機能を最大限に活用しながら、以下のプロセスを重点的に実施しました。

  • 会員ID統合とデータクレンジングの完遂
    分断されていた複数ブランドのIDを共通化。顧客のリフォーム履歴や消耗品の購入サイクルを統合管理できる基盤を構築し、ライフサイクルに合わせた最適なタイミングでの自動レコメンドを実装しました。

  • 大規模カタログデータに最適化した検索UIの設計
    5.6万点のSKUを高速処理できるカタログ構造を再設計。Adobe Commerceの高度な検索機能を活用し、プロ向けの専門的な検索要件と、一般施主向けの分かりやすいナビゲーションを一つのサイト内で両立させました。

  • 顧客の声を起点とした継続的なUI/UX改善
    統合直後のユーザーの戸惑いを早期に検知し、アジャイルにUI/UXを改善。柔軟なカスタマイズ性を活かし、顧客にとって「使いやすい」サイトへと進化させました。
  • 成果

年度売上30%増を達成し、データ駆動型の組織へ進化

リニューアルによって顧客接点が一本化されたことで、L社様のデジタルビジネスは新たな成長フェーズへと突入しました。

  • LTVの最大化と売上の飛躍的向上
    サイト統合と消耗品の直販化が結びつき、ブランドを横断した買い合わせが頻発。リニューアル後の年度売上は前年比+30%という高い成長を記録しました。

  • マーケティング精度の劇的な向上
    「どの顧客が、どのブランドの商品を次に欲しているか」が可視化されたことで、精度の高いセグメント配信が可能になり、広告宣伝費の最適化とCVR向上を同時に達成しました。

  • 運用効率の向上と戦略的リソースシフト:

    5つのサイト管理を1つに集約したことで、インフラ保守コストや運用工数が大幅に削減されました。これにより、現場のスタッフは日々のメンテナンス作業から解放され、新規サービスの企画や販路拡大といった、より付加価値の高い業務に注力できる体制が整いました。

今後の展望

統合されたデータを活用し、IoT連携による「自動発注」やAIによる「アフターサポートの自動化」といった、次世代のD2C体験の提供を掲げられているL社様。当社はその高度なビジョンを具現化するパートナーとして、引き続き伴走いたします。
「モノを売る場」から、顧客の人生に寄り添う「体験価値のプラットフォーム」へ。L社様のあくなき進化と挑戦に、私たちはこれからも妥協のない技術と誠実な提案で応え続けてまいります。



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